唐津の飲食店の英語研修を任された話。

 

佐賀県唐津市に移住してきて、3ヶ月が経った。

英語人材を育成したい。

そう思い商工会議所に事業プランを相談しに行ったのが、1週間前。

トントン拍子で、地元の飲食店を紹介してもらい、英語研修を任せてもらえることになった。

成功体験を得て唐津の他の飲食店の語学力も底上げできるよう、大いに実験してくれて良いと言ってくれた。

僕にとっては願ってもみないチャンスで、快く引き受けさせてもらった。

まずは、現場。

僕は現場がとても好きだ。

現場を見なければ、どんな英語を教えれば良いか、具体化しない。

社長にバイトで現場に入れてもらえるよう、頼んだ。

それが一昨日の初めて会った日。バイトが昨晩だった。

イカの活造りを看板メニューにしているお店なのだが、インバウンドが喜ぶコンテンツだと思った。

また提供しているものに誇りをもっているし、その理由もすとんと落ちる。

これは良さを正確に伝えるだけで、インバウンドを魅了できると思った。

英語のハードルを下げる

少し営業に余裕ができた頃、社長がホールスタッフに「入店時の案内を英語で習ってみな」と言ってくれた。

英語の教え方はいろいろあるけど、僕は、「英語への苦手意識を取り除く」ことから始める。

ネイティブだけが来店するわけではない。アジアの国々では英語が文章になると理解できない人もとても多い。

なるべく短く、単語さえ正確ならそのほうが伝わりやすい。

ネイティブに対しても、向こうの土地にいてそれだと一蹴される。

でも向こうがこっちに来ているときには、欧米の人も日本に歩み寄ってくれるのをあらかじめ頭にいれておくと、気が楽だと思う。

入店時の英会話


アジアのユニクロに入るとき、必ず"Welcome to Uniqlo"と言われたのを思い出した。

Welcomeも良いのだけど、やっぱり少し違和感がある。

僕は時短派で、(高級店であっても)日本のようなクッション言葉はあまり入れず、短くまとめる。

どのみち聞かなければいけないことから聞くのが相手にとっても時短でメリットだと思う。

「何名様ですか?」と聞いてしまうのが良いと思う。

僕はアメリカやカナダで英語対応をするとき、"How many of you?"と言っていたけど、

ホールさんからすると、少し言いにくいようだ。

"How many person(s)?"というのが一番覚えやすいかもしれない。

なんなら、"How many?"だけでも最後のトーンが上がって、感じ良い表情であればOKだ。そういうネイティブもいる。

また、Welcomeより、せっかく日本に来ているので日本語で「いらっしゃいませ」と言うのが良いと、いま書きながら思った。

インバウンドはよく入店時に「いらっしゃいませ」と迎えてくれることに「丁寧だ」と好印象をもってくれていることが多い。また、どこに入っても言われるので、

概ね「Welcome」という意味なのだと察しはつく。

うん。やはり「いらっしゃいませ」が良いと思う。

テーブルへの案内

英語が難しいと感じている従業員には、なるべく必要最低限の単語数で、でも失礼のない言い回しにしたい。

人数がわかれば、案内するテーブルが決まる。

そこは自分が前を歩く形で、"This way, (please)"(こちらです)だ。

テーブルに着いたら

着いたら、(Here is) your seat. (こちらが席になります)と言うと良い。

(Here is) an English menu.(英語メニューはこちらです)

"To order, ring the bell (please)"(ご注文の際はベルを鳴らしてください)
ボタン式になっているピンポンが多いと思うので、"ring the bell"でも"press the button"でもOKだ。

Anyがとても便利なフレーズだと思う。
"If anything ring the bell"(なにかあれば、ベルを鳴らしてください)
"If anything let me know"(なにかあれば、教えてください)
"Any drinks for the kids?"(お子様に先にお飲み物をお持ちしますか?)
”Anything I can do (for now)?"(現時点でできることはありますか?)

退くときは、汎用性があるのはThank youだ。

手が離せない時

混雑時に新たにお客さんが入ってきた時や追加で呼ばれた時など、どうしてもすぐに対応できない時がある。
そのときなんて言おうか考えているうちに、結果無視のようになってしまうケースもある。

一言だけでもかけておけば、相手のストレスはぐっと下がるはずだ。

その時よく使えるのは、"I'll be right with you"(すぐ対応しますね)という意味になり、いま手が離せないけど、最短で対応するからちょっと待ってくださいというニュアンスで使える。

"I'll be right with you"がはじめ難しければ、"One moment, please"が良い。

教材はキクタンでOK

自分の教材があるのが一番だけど、これから作る段階だ。

なにか良い教材がないかググっていたら、もうこれしかないというのがあった。

キクタンの飲食に絞ったテキストが音声付きである。

これをShadowingといって、影のように音声を真似る作業を反復すれば、

仕事に必要な英語力は身につく。あまり使わないフレーズばかり覚えても辛くなってくるので、すぐ使えるフレーズに絞って練習していくと、挫折しにくいと思う。

シャドーイングについてはこのポスト。


営業で英語対応が時短になれば、他の営業を安定させやすい大きなメリットがある。

主体性が大事

日本では与えられたテキストをそのままやりがちだが、ここで主体性も大事だ。

キクタンは事前に自分たちがよく使いそうなフレーズをハイライトしておき、

そこからスタートすると効率が良い。

その作業を進めるときに、「この場合はどうなんだろう?」といった疑問が自然とわいてくる。

それを答えられるのが先生だ。

また、音声を間違って習得してしまうと、致命的だ。

ちゃんと音声と自分が真似した音が許容範囲かはチェックしてもらったほうが良い。

習いたい英語を日本語でメモ

先生もずっと横についているわけではない。

僕からの宿題は、まずインバウンド対応する時に、「これを言いたかったのに言えなくて苦労した」というシチュエーションを切り取ってほしい。

日本語でメモ帳に控えておき、それをみんなでためておく。

そうすれば、僕がレッスンをしにくるとき、

それを英語にするのはさくっとできる。

それをまた発音練習し、営業で実践。

ひとつでも「できた!」という成功体験に至ったとき、誰でも嬉しいものだ。

仕事自体が少し楽になるメリットもあるため、英語習得の好循環に入っていける。

旅の指さし会話帳

僕は世界を旅する時、行く国の『旅の指さし会話帳』を買って行くことが多い。

旅行時必要になるフレーズが網羅されていて、指をさすだけで現地の人に分かってもらえる設計になっている。
後ろのカバーページはホワイトボードのマーカーで書いたり消したりできるようになっているため、

住所を書いてもらったり、おもしろ情報を書いてほしいときに活用していた。


それがあると、インバウンドがなにかに困っているのに理解してあげられない時、グーグル翻訳とセットで使えば問題解決までいきやすいと思う。

唐津から見る世界

とても食いしん坊な僕は唐津にとても魅了されている。

でも唐津の人は、そのすごさが日常過ぎてぴんと来ていないんだなと感じることがよくある。

僕はアメリカ育ちで、日本語もできるインバウンド代表のようなものだと思う。

僕の食材に対するリアクションを見ていれば、きっと地元のひとたちが地元を誇りに思ってもらえるようになるんじゃないか。

そう思っている。

また、インバウンドは僕以上のリアクションをしてくる人も多いし、食に精通しているシェフや研究者ほど反応は良いはずだ。

そんな時に最低限の英語力が身に着いていれば、

いままでより少し広い世界や可能性が見えると思う。

僕はこれから唐津の人たちと一緒に見れる世界を、とても楽しみにしている。

最後に

昨晩、社長や調理の社員さんたちが歓迎会をひらいてくれた。

とても個性的で、おもしろい人達だ。

僕をおもしろがってもくれていて、とてもありがたい。

ゲラゲラと笑いあふれる会が進む中、

ぽろっと社長が「昨日誕生日だったんだよね」という話をしていた。

ん?昨日って、初めて僕に会ってくれた日だ…

唐津の観光協会にも影響力がある人が、

どこの馬の骨かも分からない僕と、誕生日に会ってくれたのか…

商工会議所に紹介してもらったときも、最短で会ってくれようとしているのがとても伝わってきて、感ずるものがあった。

やっぱり、そういうところに生き様がにじみ出るのだと思う。

よく、「Ryuの新規事業をなんとか成功させてやりたいんだ」と言ってくれるし、

行動でも見せてくれている。

そんな彼の目標でもある、世界に出るサポートは、

唐津の食や教育分野での地位を底上げしたい僕の目標と合致するし、

僕の国際力を活かして、イケてる経営者を支えたいと思った夜だった。

インバウンドの集客をサポートします

佐賀県唐津市を中心に、インバウンドの集客から対応までサポートします。

持続可能な事業育成のため、インバウンド集客と英語人材育成をメインに事業展開を始めました。

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佐賀県唐津市に移住したのをきっかけに、地元の企業や教育機関で、国際人材を育てる事業を始めました。

日本がとてもブームになっているいま、日本の魅力を海外にアピールできるコミュニケーション能力をもつ人材を育てたい。

また、自分の特性を発掘し、「日本をよくしながら自分が成長したい」と主体的に動く人材を育成したい。

唐津を日本のサンセバスチャンのような、食や教育で栄える町にしたい。

唐津の人が、唐津を誇りに思ってもらえるよう、尽力したい。

移住者の僕が、「良いよ、唐津!!最高じゃねえか!!」とよく言っているのを、

「変なひとやね〜なにが良いね(笑)」とくすくす笑うのではなく、

「そうなんよ、唐津最高なんよ!!」と一緒に盛り上がれるようにしたいと思っています。

その成功体験は、いずれ日本全体が盛り上がっていくことに繋がるとも思うから。

このブログでは実際に僕が海外のビジネスシーンで出会ってきた英語フレーズや体験、考え方も解説しながら、「英語で僕が見た世界を発信する場」です。

それをきっかけに、読者の方々もこれから英語で見える世界を楽しみに日々コツコツ、

一緒に成長していきましょう。

少しでも僕の経験が、読者の良いきっかけになりますように!

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