築地でアメリカ人に言われた、おめでとう。

 僕は昨年の今頃、築地場外の魚やで売り子をしていた。

世界中からいろんなお客さんが来て、立ち食いスペースは人でごった返す、繁盛店だ。

回転がとても早く、オーダーからさくっと食べ終わるまでのお世話役として、お客さんとの何気ない会話が楽しみのひとつだった。

その時にアメリカのIT業界で勤める、30歳くらいの男性と話していた時に言われたのが、

「おめでとう」だった。

これは英語圏の人たちの価値観をよく表していて、ぜひ知ってほしい価値観だ。

今日はそのことについて話そうと思う。

なんで君が魚やに?

アメリカ育ちの帰国子女なら、英語はもちろんできる。

しかも僕は食がとても好きだから、好きこそものの上手なれ。

出てくる刺身の説明や、なぜおいしいかなどの説明に、

「なるほど、だから築地はすごいんだな!お代わり!」といった会話が日常だ。

ある日、いつものようにお客さんと話していると、

「なんで君ほどの人が魚屋にいるんだ?もっと良い仕事があるんじゃないの?」と聞かれた。

「実は、シンガポールやオランダ、アメリカ、カナダ、もういろんな国で結構待遇の良い働着方もしてきたんだ。でもコロナでいろいろあって、お金より自分が一番興味があることに素直になって仕事しようと決心した。魚も関連してくるので、やりたいことの事業化のためここで修行中なんだ」

僕の答えはたいていこんな感じだ。

おめでとう!!

聞いていたそのIT会社で勤めるお客さんから出た言葉は、「Congratulations=おめでとう」だった。

彼の言葉はこう続いた。

「僕も含むたくさんのアメリカ人は、良い大学を出てIT会社に入れたら、それを手放すのが怖いんだ。本当はやりたいことがあっても、なかなか踏み出せない。でも君は、ステータスを捨てて自分なりの道を進んでる。刺激になるよ。だから、おめでとう」

と嬉しい言葉をかけてくれた。

刺激になるの英語はInspiringで、よく使われる。

日本でも「インスピレーションを得る」というが似ている。

Inspiringは学びになったり、なにか新しい一歩に繋がりそうな体験をしたとき、"That's so inspiring"といったように使われる。

話が少しそれたが、確かにそうだ。僕が魚やに立っているのは、正直、勇気がいることだ。

良いことばかりではもちろんない。でも本当にそう決めてよかったと思っているし、興味があることを仕事に選ぶと、やることがシンプルだ。自信もつく。

もったいない

逆に日本でよく言われるのは、勿体ないだ。

  • 英語ができるのになんでその仕事なの?もったいない。
  • なんで正社員になろうとしないの?もったいない。
  • なんで銀行のオファーを蹴ったの?もったいない。
他人の決断をもったいながるな(笑)

本人の自由だし、本人だってしっかり考えたうえでの決断だ。

不思議なのは、自分なりの基準で行動している人ほど「もったいない」なんて言わない。

「へーおもしろいじゃん。なんかサポートが必要ならいつでも言って」といったことをよく言われるし、僕も新しいことを始めた人にはそう言う。

もたれる印象が真逆。

アメリカ人には、魚屋で働くことを伝えたら「おめでとう」と言われ、

日本ではずっと、「もったいない」と言われ続けている。

5年後、10年後、成功していそうなのは、どっちの言葉をかけられた方だろうか?

「おめでとう」の方だと思う。

こういう時、英語圏では自分の「なぜの部分」が伝わると、思いも寄らない情報やチャンスが舞い込むこともある。

実際の僕の体験談をブログで紹介している。

ここでよく言われるのが、「Ryuは英語ができるからチャンスがあっただけだ」と。

たしかに英語ができるのも重要なのは間違いない。

でも英語ができるだけでチャンスが舞い込むわけではない。

想いの部分がよければ、英語はあとからでもなんとかなる。

そのほうが本質に近いと思う。

コミュニケーションは「想いとそれにそった行動」が語る部分が大きい。

失敗して学ぶことは良いことだ

英語圏の人たちはなにかにチャレンジしている人に対して寛容だし、失敗してもカムバックするサポートをしてくれることも多い。

逆に、日本は失敗にとても厳しい人が多い。でも他人の失敗、自分にはなにも関係ない。(もちろん全員ではないけど)

日本は島国で、大陸から移動し続けた民族という説がある。もうその先は海で移動できない。と定住した、悲観的な民族らしい。

そうかもしれないなと思う。また、それは失敗を恐れる、否定的な国民性というデメリットもあるかもしれないが、

物事を慎重に進めるというメリットだってある。

自分たちの特徴を理解して、ポジティブに活かしたほうが人生は豊かになるはずだ。

自分のやるべきことを、淡々と。

僕は次々と新しいことにチャレンジしている方だとは思う。

でも、それは海外の友人たちの応援に助けられている面があると思う。

「失敗しても、支えがある。」とどしっと構えることができれば、

コツコツと毎日、昨日より今日少しだけ成長することに集中すれば良い。

淡々と自分がやるべきことを積み上げれば、気がつくと良い景色が見れる領域にいる。

その過程である旅の部分が人生の醍醐味なんだ。

だから僕は、日本で自分なりの道を選んで頑張ろうとしている人に出会ったら、

こう言う日本人であろうと思う。

もう察しがついてるかもしれない。

Congratulations!!その勇気が素敵。なんかできることがあったら言って!

大事なのは、マインドセット。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

このブログは、起業が失敗で終わった僕がどうやって幸せを見つけられるようになったか、そんな話をすることからスタートしました。

同じ環境にいても、それを幸せと感じる人もいれば不幸と感じる人もいる。

僕が人生最悪だと思った日は、今では人生最高の日だったかもしれないと思えるようになった。

物事の見方や考え方を変えると、道が拓けるし、あとは気分良く過ごせるよう淡々と日々を送ることの大切さを学んだ。

そんなことをテーマに、「考え方を変える塾」をオンライン上で、スモールスタートでこのブログから発信しています。
机上の空論があまり好きではない。きれいなことばかり言うのもどうかと思う。

やりたいことがある時、やはりどれだけ本気になれるかは必須条件だと学んだ。

僕は起業で失敗した後、良い条件の仕事がすぐ見つかったのを見送って、敢えて自分で地獄に落ちてみようと思った。

でも世間で言われる地獄は、正直逆だったと僕は思う。

人生の答えは十人十色。でも僕がどう選択してどう進んだかは、参考までに公開していこうと思います。


これからも様々な考え方やコツも公開していきますので、

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