唐津は日本のサン・セバスティアンかもしれない
「Ryu。サン・セバスティアンに行ったら良いと思うんだけど。というか、行ってみてほしいなあ。きっと、合ってると思うよ」
そう言ってくれたのは、僕が一番「このひとと働けてよかったな」と思える元上司であり、友人のOさんだ。
「元上司なんて言うなよ、友達だろ」って言ってくれたのに当時少し驚いた。
でもいま思えば、彼の魅力が凝縮されている一言だったと思う。
「Ryuが作ってくれたワカモレ、おいしかったなあ。サン・セバスティアン、良いよ」
今日は、こんな感じでブログをスタートしようと思う。
サン・セバスティアンってどこ?
サン・セバスティアンの魅力をググってみた。
サンセバスチャンが美食のまちとして知られるようになったのは、もともと観光資源が乏しい地域を活かせるよう、食を文化として観光開発に注力したため。豊穣な農作物と美しい海岸線を活かし、世界に類を見ない美食の街として成長しました。
1. 観光資源の欠如:サンセバスチャンは、もともと観光資源が少ない地域でした。しかし、豊かな農作物と美しい海岸線(コンチャ湾)は、観光開発の可能性を示唆していました。
2. 食文化を活かした観光開発:そこで、地元ならではの食文化を活かし、観光資源として開発に取り組みました。レストランやバル文化を盛んにし、世界中の美食家を魅了する街へと成長しました。
3. 独自の食材と料理:サンセバスチャンの料理は、地元産の食材を使っており、他の地域では味わえない独特の味があります。これは、世界一の美食の街と称される所以でもあります。
4. ミシュランガイドの数:サンセバスチャンには、ミシュランガイドに掲載されているレストランが多く、特に3つ星レストランが3軒、2つ星が2軒、1つ星が5軒と、その数も驚くべきです。
5. バル文化:サンセバスチャンは、バー(バル)文化も盛んです。街には、様々なバルが立ち並び、軽食から本格的な料理まで、多様な味わいを楽しむことができます。
6. 観光客の増加:美食の街として名高いサンセバスチャンは、世界中から観光客が訪れています。観光客の増加は、地域経済の活性化にも貢献しています。
これらの要因が複合的に作用し、サンセバスチャンは世界一の美食の街として知られるようになりました。
地元は気づいていない、唐津の技術力の高さ
唐津で実際に魚を捌く現場での経験をしてみて、九州の鮮魚を扱う技術力の高さにびっくりしてしまった。
魚介といえば北海道を思い浮かべると思うし、僕の実家はいま北海道なのだけど、確かに魚介類はうまい。
でも北海道は技術力が高いわけではないと思う。圧倒的な気候の利がある。冬なんて、物が凍って劣化してしまわないように冷蔵庫を使わないといけないんだから。鮮度を保つのは、とても暑くなる東京や福岡より簡単だ。
僕の父もよく、「北海道はもう魚のよさをなるべくそのままで、下手に手を加えず出してくる。東京は逆に鮮度が落ちてくる分技術でよりおいしく仕上げるところがあって、どっちも良いんだよなあ」と。
話を九州に戻すと、九州も鮮魚に対して独自の考え方がある。活けで管理し、オーダーとともに締める。旨味はまだ最大限に引き出されていないことになるけど、コリッとした弾力性とそれに合うトロ味がある甘めの醤油のマッチが絶妙なのだ。
僕は築地で働いていた時、実際に唐津の近くでとれたイサキを寝かせた状態で食べた。
唐津でも、地元のイサキを締めたてで食べた。
旨味があり、ねっとりしているのは築地。
コリッとしていて、醤油とマッチしている唐津。
どちらも甲乙つけがたいおいしさがある。
これを体験できるのは、食好きにとってはたまらんよ。
唐津を魚の技術を学べる国際タウンに。
漁師さんや市場のひととも関わったり勉強したりしながら思うのは、
日本人でよかったと、この探究心はとても、心がうずく楽しさがある。
こういった技術力、サン・セバスティアンの美食を作り上げたひとたちと肩を並べられると思う。
いま日本食はブームになっている。鮮魚を扱う技術力をシェアしながら、お互いに切磋琢磨する。そんな関係を築けたら。
そんな夢を、僕は唐津で描けると思ったし、じゃあ現実的にいまどうするって考えながら淡々と行動している。時間はかかれど、僕の夢は達成可能だ。
唐津に、とても有名な鮮魚店の大山鮮魚店があるのを知った。
すぐとなりのつくださんはミシュランを獲得しているし、きっと他にもおもしろい人達がたくさんいるのだろうと、移住したての僕はワクワクしている。
でもそれを僕一人だけの力だけじゃ絶対できない。
だから僕は、鮮魚の勉強を進めながら、唐津で英語人材を育てることもする。
唐津を日本のサン・セバスティアンにするのは、僕のライフワークのひとつになる。
僕はフランスにハマってしまい、結局サン・セバスティアンには行けてない。でも唐津やサン・セバスティアンの人を巻き込んで、食について一緒に探求できる日がきたら良いな。
友人のOさんはいまアムステルダム在住で、日本のワインをEUに広める仕事をしている。
Oさんとサン・セバスティアンに行きたいな。で、彼の地元とそう遠くない日本のサン・セバスティアンに招待できる日がくるのを楽しみにしている。
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